ロック

The Doors - The Doors(1967)

更新日:

ウエスト・コースト・サウンドと聞くとなにか明るい音楽の代名詞のように聴こえるが、アメリカ西海岸にも暗く、重いサウンドを鳴らすバンドがいた。

ザ・ドアーズである。大ヒットしたシングルLight My Fireを含むハートに火をつけて(原題:The Doors)は1967年にリリースされた。

彼らの音楽性はBreak On Through、Soul Kitchen、Back Door Manなどを聴けばわかるようにブルースが基盤になっている。メンバーの演奏技術もクリームのような高度なインプロビゼーションを展開するわけでもない。

にもかかわらずハートに火をつけてが名盤として語り継がれてきたのは、ボーカリストのジム・モリソンの高い演劇性をもったステージングと高い文学性を持った詩、そして何よりも彼の「声」にあると思う。

好き嫌いのはっきり分かれる声だと思うけれど、ジム・モリソンの声はどこまでも暗く、そして重い。シャウトしてもそれは外側に放たれるようなものではなく、逆に内側に向けられている印象を受ける。

そのジム・モリソンの「声」が結実しているのが、本作ハートに火をつけてのラストナンバー、The Endだろう。淡々としたサウンドに乗せてジム・モリソンは「Father, yes son, I want to kill you Mother, I want to...」と衝撃的なフレーズを歌う。

このナンバーを聴いているとなにか自分が地面の下にどんどん沈んでいくような錯覚を覚える。

既成の道徳社会に波紋を投げかけたハートに火をつけて。ロック史上で最も衝撃的なアルバムと言っても過言ではないと思う。

【関連記事】

The Velvet Underground - The Velvet Underground and Nico(1967)

Jefferson Airplane - Surrealistic Pillow(1967)







-ロック
-, , , , , ,

Copyright© 試行錯誤するロック , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.