ロック

Ian Dury & The Blockheads - Do It Yourself(1979)

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パンクのもたらした功績は大きい。何しろ退屈にあえぐイギリスの少年少女に「俺(私)たちにもできるんだ!」という勇気と実践の場を与えたのだから(まさか当時、ピンク・フロイドの大作を聴いて「自分も明日からバンド組むべえ」なんて考えてた若者はいなかった、と思う。たぶん)。

ギターなんか、たった3つのコードを覚えればそれでOK。ベースにいたってはギターより弦が2本も少ないからもっと簡単だ。

ファッションも同じ。Tシャツをビリビリに破いて安全ピンで留め、髪を立てれば立派なパンクスの出来上がりである。

こうしたパンクのDIY精神はレコード業界にも波及した。いわゆる「インディ・レーベル」の設立である。

スミスのいたラフ・トレード、ジョイ・ディビジョンのいたファクトリーとさまざまなインディ・レーベルが設立された。

イアン・デュリーもダムド、エルヴィス・コステロを擁するインディ・レーベル「スティッフ」からデビューした。このときイアンは34歳。元美術講師の肩書きをもつ異色の経歴をもったシンガーだった。

本作ドゥ・イット・ユアセルフは、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズ名義で1979年にリリースされた彼らの2作目にあたる。

僕に「縦ノリ」の楽しさを教えてくれたのはラモーンズだとしたら、ドゥ・イット・ユアセルフは「横ノリ」の楽しさを教えてくれたことになる。圧倒的に楽しいアルバムである。

ファンク、レゲエ、スカ、ジャズ、ロックンロールにポップス。これらを鍋で煮込んだような音楽。夢中になって聴いた。

バックのザ・ブロックヘッズの演奏も素晴らしい。ブレイク、シンコベーションを多用したメンバーのテクニックの高さ。そこにイアンの無骨だけど、どこかコミカルなボーカルが乗る。最高のタッグだと思う。

特にレコード盤だとB面にあたる6曲目のThis Is What We Findから9曲目のDance of the Screamersまでは一切、曲間に切れ目なく続くのだ。この流れは本作ドゥ・イット・ユアセルフの中でも圧巻である。

ジャケットも特徴的。資料によると英国盤で12種類、世界各国盤を総合すると48種類ものドゥ・イット・ユアセルフのジャケットが存在するという(イアン本人の説では56種類あるという)。

ちなみに上の画像は日本盤だと思われます(たぶん)。

ドゥ・イット・ユアセルフは僕に音楽の楽しさを教えてくれました。

心からお礼を申し上げるとともに、57歳の若さでこの世を去ったイアンのご冥福をお祈り申し上げます。

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