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The Beatles - Rubber Soul(1965)

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ラバー・ソウルは1965年にリリースされた。ビートルズが内省期に入った最初のアルバムとして、彼らのキャリアのなかでも特に重要作品だと思う。

当時25歳のジョン・レノンを筆頭にメンバーが音楽的に貪欲に成長している時期で、本作でも新たな試みがどんどん行われている。

Drive My Carではビートルズ流のR&Bを完全にものにし、Norwegian Woodではシタールの導入、Think for Yourselfではファズ・ベースを用い、In My Lifeではバロック調のピアノソロを使っている。

その結果として、メンバーの興味がライブの場からスタジオでの録音に移っていく。そんな時期の作品である。

ラバー・ソウルにおけるビートルズの成長は音楽的なものにとどまらない。特にジョンの詩に、今までにない変化が現れている。

淡々とした風景描写のNorwegian Wood、行くあてのない男に語りかけるNowhere Man、故郷への望郷を詩に託したIn My Life。

ここにはもう「アイドルとしてのビートルズ」は存在しない。ブライアン・エプスタインのかわいい4人の男の子だったビートルズは、それまで当然のように使っていた「愛」というフレーズにも、深淵な思いや思索を巡らせるようになっていた。

ラバー・ソウルのリリース後、ビートルズは来日した。記者会見の席上で「最近、バラードが主体になってきましたが」という間の抜けた質問が出たが、それだけビートルズの扱うテーマが重くなってきたという意味なんだろうと思う。

アルバム・ジャケットも、それまではメンバーが映っていればいいというレベルだったのが、本作ラバーソウルからはトータル・アートとして全体のイメージを作っていこうというアプローチがとられている。そういった面でもビートルズは時代の先駆者だったといえる。

「アルバムはそれまでのシングルの寄せ集めの編集盤的なもの」という従来の概念を大きく変えた点も重要だ。ラバーソウルには明確なテーマが提示されていて、そのテーマとは「愛」であると個人的には思っている。

でもその「愛」は従来のビートルズが扱ってきたそれとは大きく異なる。もっと深く、重いものだ。

ビートルズは、続くRevolverでさらなる音楽的な飛躍をとげ、Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandでサイケデリックの頂点を極めることになる。その試行錯誤の過程としてのアルバムではあるが、ラバー・ソウルlはだだの「過渡期のアルバム」では済まされない名作であると思う。

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