ロック

T.Rex - The Slider(1972)

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Tレックスはベスト盤から入った。代表曲が収められただけあってすぐに夢中になった。なかでもMetal GuruとTelegram Samがお気に入りだったので、本作ザ・スライダーを買って聴いてみたわけだ。ジャケットもカッコよかったしね。

ところが、全然ピンとこなかった、前述の2曲以外の楽曲はどれも自分の抱くTレックスのイメージから離れていたというか、なんか印象に残らない感じだなあ、という印象だった。

ところが何回も聴くうちにザ・スライダーは愛聴盤になった。「ロック・あるある」ですね。

Tレックスというと「中性的なルックスと独特のボーカル、サウンドは『ボラン・ブギー』と呼ばれる独自のタイム感を持ったブギーナンバー」という教科書的な言い回しに勝手にイメージを固めてしまってたんだなー、と今になって思う。

ザ・スライダーにはそんなイメージを裏切る名曲が隠れている。特にSpaceball Ricochet、Rabbit Fighter 、Ballrooms Of Mars、Main Manなどのバラード。マーク・ボランは本当に稀代のメロディー・メーカーだと再認識させられる。

「ボラン・ブギー」もしっかり本作には息づいている。Rock On、タイトルナンバーThe Slider、ヘヴィーなブギーナンバーBuick Mackane、Baby Strange。

どうして最初からこのアルバムの素晴らしさが分からなかったのか不思議だ(笑)

アレンジも素晴らしい。ストリングスを効果的に用い、そしてハワード・ケイラン、マーク・ヴォルマンのバッキング・ボーカル。これを抜きにTレックスサウンドは語れないと思う。

Tレックスはマークボランの存在ばかりがクローズアップされがちだけど、Mystic Ladyのスティーヴ・カーリーのベース・プレイは素晴らしいと思う。

Tレックス結成前、マーク・ボランはティラノザウルス・レックスという売れないアシッド・フォーク・シンガーだった。あらためてティラノザウルス・レックスのアルバムを聴いてみたけど、当時のマーク・ボランのサウンド・センスは、Tレックスにもしっかりと受け継がれているのがよく分かる。

そして何より、Metal GuruとTelegram Samだ。Metal Guruの底抜けのポップさ、Telegram Samのカッコよさ。やっぱりこの2曲はザ・スライダーを語るうえで欠かせないと思う。名曲だ。

全盛期の1972年にリリースされたザ・スライダー。その痕跡はプリンスのなまめかしいファンク、またホワイトストライプスの金属的なスカスカ・サウンドに垣間見ることができることができると思う。

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