ロック

Johnny Thunders & The Heartbreakers - L.A.M.F.(1977)

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昔、鮎川誠さんのインタビューで語っていた言葉。「中古レコード屋の箱の中にひっそりと眠るジョニー・サンダースのレコード。これがジョニー・サンダースの美学だ」。その通りだと思う。

1975年夏、日本公演後にジョニーとジェリー・ノーラン(ドラム)はニューヨーク・ドールズを脱退。その後ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズを結成。何人かのメンバーチェンジを経て、レコーディングにこぎつけた。

こうして出来上がったアルバムが本作L.A.M.F.である。

バックを務めるハートブレイカーズには、ニューヨーク・ドールズからの盟友、ジェリー・ノーランが務めている。

L.A.M.F.は間違いなくジョニーのキャリアのなかでも傑作中の傑作だと思う。

本作には、代表曲Born Too Loose、Chinese Rocksが収められているけれど、他の曲も8ビートの真髄ともいえる名曲ばかりだ。

そして、愛用のレスポール・ジュニアを相棒にジョニーのロックロールギターがたまらなくカッコいい。

本作でのジョニーのギターはほんとうによく歌っている。バッキングからソロまで全部。

ロックンロールは「上手い」よりも「カッコいい」ことの方が大切だ、ということを再認識させてくれるアルバムである。

また、器用ではない投げやりなボーカルもいい。

本作はパンク・アルバムというより、ロックンロール・アルバムだと思う。何といっても、ギターとボーカルがロックンロールそのもののジョニー・サンダースなのだから。

ロックンロールのお手本のようなL.A.M.F.を聴いていると「ロックの革新性」やら「進歩性」という言葉がバカバカしく思えてくる。

ロックは8ビート、シンプルなアレンジにカッコいいボーカルとギターがあればそれでいい。余計な装飾品はいらない。

それにしてもこのアルバム、リマスターを含めていったい何種類あるんだろう。自分はコレクターではないからよく分からないけど、とにかく数多くのL.A.M.F.が市場に出回っている。

でもこのアルバムはそういう次元で語られるアルバムではないと思う。

確かに音が良いL.A.M.F.のリマスター盤は魅力的だ。

だけど、「最高のロックンローラーが作った、最高のロックンロール・アルバム」

それでいいじゃないか。細かいことは抜きだ。冒頭の鮎川さんの言葉がすべてを言い表していると思う。

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