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The Beatles - The Beatles(1968)

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The Beatlesと題されたこのアルバムは通常「ホワイト・アルバム」として呼ばれることが多い。

ビートルズのグループとしての求心力が弱まり、メンバー個人が勝手に作った曲を持ち寄って作ったアルバム、とされている。一般的には。

では、本当にそうなのか。ここでひとつホワイト・アルバムを検証してみよう。

まずポール。ビートルズ特有のおふざけ精神を存分に発揮したBack in the U.S.S.R、Ob-La-Di,Ob-La-Daのリズムは1968年当時、だれも取り入れなかった「スカ」のリズムだ。こういう曲をいとも簡単にやってしまうのが天才の恐ろしいところだ。また、アコースティック・ギターをやってる人なら、誰もがコピーしたであろう美しいBlackbird、ビートルズのスタンダードナンバーと言えるBirthday、後のハードロックの古典ともいえるHelter Skelter(現にLAメタルバンドのモトリー・クルーがこの曲をカバーしている)。

次はジョージ。クラプトンと共演したWhile My Guitar Gently Weepsは名曲だと思う。また、Piggiesという美しい曲を歌っている。

続いてリンゴはDon't Pass Me Byでお得意のカントリーフレイバー溢れる楽曲を発表しているし、ラストの名バラードGood Nightではリード・ボーカルを務めている。

問題はジョンだ。個人的な見解だけれどジョンは本作ホワイト・アルバムでオルタナティブな感性に目覚めたのだと思う。Dear Prudence、Glass Onion。特にHappiness is a Warm Gunにいたっては、よくこんな構成が思いついたものだと聴くたびに驚く。その他I'm So Tired、Yer Blues、Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey、極めつけはさまざまなサウンドをコラージュしたRevolution 9だ。

ホワイト・アルバム発売後の評論家たちの批評は辛口のものが多かった。

「全体的に散漫な印象。ただ曲によっては良い曲もある」

しかし、パンク、ニューウェイブ、オルタナティブを通過してきた耳で聴くとジョンの先進性がよくわかる。

どうしてもジョン中心の話になってしまうけど、1968年にこれだけ既成のロックを解体したことは凄いことだと思う。

初めてホワイト・アルバムを聴いたときは、評論家と同じ感想だった。

「なんかビートルズにしては統一感のない退屈なアルバムだなあ」

でも、今は胸を張って言える。

ホワイトアルバム、最高じゃん」と。

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