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The Clash - The Clash(1977)

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ジョー・ストラマーの父親は外交官である。だからジョーもその気になれば父親のコネ(嫌な言葉ですね)を使って、外交官の職に就くことも可能だったわけだ。そしてゴルフクラブを磨きながらピストルズの出演するTV番組を奥さんと観て「なんて下品な音楽なんだ。チャンネルを変えてくれ」なんて生活もあり得たはずだ。

なのにジョー・ストラマーはクラッシュを結成した。しかも1stアルバムである本作白い暴動(邦題:The Clash)は怒りに満ちている。それは父の海外転勤に伴い、カイロ、メキシコシティ、ボンで幼少期を過ごした経験がバックボーンにあるのではないかと思っている。

発展途上国の人種差別や白人至上主義、さまざまな社会の矛盾を肌で感じていたからこそ、本作白い暴動はロック史に名を刻む名盤となり得たのではないか。

ジョー・ストラマーには困っている人を見ると黙っていられない「江戸っ子気質」があるように思える。だから「白人にだって怒りはあるんだ」と歌うことができたんじゃないかな。

さて本作白い暴動はUK盤とUS盤で収録曲や曲順が微妙に違っている。両方持ってるんだけど自分が初めて本作を聴いたのはUS盤の方なので、そちらをメインに書いていきます。

とにかく荒削りという言葉がピッタリくるパンク・アルバムである。ピストルズの1stがコマーシャル志向が強く聴きやすかったのに対し、本作白い暴動のサウンドは本当に生々しい。

それはジョー・ストラマーの怒りからくるものだと思う。「もうアメリカにはうんざりだ」と歌うI'm So Bored with the USA、そして彼らの初期の代表曲White Riot。

また本作白い暴動には(White Man) In Hammersmith Palais、Police and Thievesと2曲のレゲエナンバーが収録されているのが印象的だ。クラッシュは4thアルバムのSandinista!でレゲエ、ダブに大きくシフトチェンジするけど、その萌芽がすでに1stアルバムから見受けられる。

本作のドラマーはトッパー・ヒードンではなく、テリー・チャイムズである。トッパー・ヒードンは2ndアルバムから参加するのだけど、パンクには本当に名ドラマーが多い。テリー・チャイムズのドラミングもトッパー・ヒードンに匹敵するくらいのスリリングさを持っている。

本作白い暴動はパンクの初期衝動が凝縮されている。そしてジョー・ストラマーの無骨なまでの誠実さが伝わってくる。

何回聴いたか分からないくらい聴いたけど、聴くたびにやっぱり名盤だなと思います。

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