Brussels Affairは、ベルギーのブリュッセルで行われたストーンズの1973年のライブ盤。73年といえばミック・テイラー在籍時のストーンズの黄金期だ。
Brussels Affairはもともと、ブート盤で出回ってた。当時はBrussels AffairというタイトルじゃなくてNasty Musicってタイトルで売られていた。
当時高校生だった僕もせっせと西新宿に通ってました。今みたいにネットが普及していない時代だったから、当たりもあればハズレもあった。ハズレなんてひどいもんだった。まるで工事現場で録音されたようなものもあったし。
その中でNasty Musicは大当たりの一枚だった。噂はけっこう流れてて「ストーンズのどの正規盤のライブよりすごい」ってもっぱらの評判だった。
Nasty Musicはひたすら何回も聴いた。カセットにダビングして通学中も聴いてました。おかげでストーンズの正規盤のライブを聴かなくなるくらいに。
そのNasty MusicがBrussels Affairという名前でストーンズ・アーカイブから公式リリースされるというニュースを目にしたときは心底驚いた。公式リリースってことは音質もよくなっているだろうし、リリースが本当に楽しみだった。
さて、Brussels Affairの話に入ろうと思います。このライブ盤はストーンズのライブの定番曲がほとんど収録されているので「ライブのベスト盤」としても聴くことができます。
全体的に演奏がタイトに引き締まっていて、曲のテンポも速い。Get Yer Ya-Ya's Out!'がルーズで粘っこいノリだったのに比べて、好対照だね。
72年のLadies and Gentlemenもそうなんだけど、この時期のストーンズのライブって勢いが凄いよね。ミック・テイラーもバンドに馴染んできてやっぱりこの時期がストーンズの黄金期なんだなーって再認識させられる。
Brussels Affairの注目曲はやっぱりYou Can't Always Get What You WantとMidnight Ramblerに尽きると思う。個人的な好みだけど。
You Can't Always Get What You Wantのミック・テイラーのソロはどのスタジオテイクよりも素晴らしいし、ミックのボーカルも冴えわたっている。
そしてMidnight Rambler。これはちょっと言葉では表現できないくらいの凄まじいグルーヴ感。ミックの火を吐くようなブルース・ハープとド迫力のボーカル。テンポを自在に操るキースのギター。特に、中盤のテンポが落ちた展開での2本のギターの絡み。そして、地面が揺れるんじゃないかと思う位のブレイクから、またテンポアップする。これは筆舌に尽くしがたい出来だと思う。
You Can't Always Get What You WantとMidnight Ramblerの2曲だけで、おつりが返ってくるほどの名ライブです。
興味がある方はストーンズ・アーカイブにアクセスしてみてください。
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