ロック

King Crimson - In The Court Of The Crimson King(1969)

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ロック史上、こんなにもオドロオドロしくてインパクトのあるジャケットはないと思う。小さい子に見せたら一生トラウマになりそう。そんなキング・クリムゾンの クリムゾン・キングの宮殿(原題:In The Court Of The Crimson King)は1969年にリリースされた。

このアルバム、まず詩が暗い。暗すぎるよ。3曲目のEpitaphは「混乱こそ私の墓碑銘となる言葉だ」とか歌っちゃうし、1曲目の21st Century Schizoid Manは「20世紀という革命と戦争の時代に絶望し、きたるべき21世紀も人間は時代に絶望し、分裂症になるしかない」というメッセージを発している。

…暗い。確かに21世紀の今日、メンタルやられてる人多いもんね。あんまり夢とか希望とか持てない時代だし。考えてみると1969年にこの詩を書いたピート・シンフィールド(本作で作詞を担当してる人です)は時代の先見性があったのかもしれない。

さて、肝心のサウンド。これはもう完全にして完璧。とにかくメンバーの技量が飛び抜けて上手い。特にプログレの金字塔的楽曲21st Century Schizoid Man including Mirrorsの中盤の展開とか何度聴いてもゾクゾクする。

本作クリムゾン・キングの宮殿は、とかく21st Century Schizoid Manのインパクトが強すぎて他の楽曲の印象が薄いって言ってる人もいるけど、他の楽曲も素晴らしい。

クラシックの影響を受け、メロトロンやフルートを使った幻想的なI Talk To The Wind、後半の盛り上がりが感動的なEpitaph、アナログ盤だとB面にあたるMoonchild、The Court of the Crimson Kingも浮遊感のある名曲だと思う。

本作クリムゾン・キングの宮殿には従来のロックが必ず持っていたブルース・R&Bの要素が全くない。その代りジャズ、クラシック、現代音楽がベースになっている。

これを1969年に出したって凄いことだと思う。当時リアル・タイムで聴いた人に感想を訊いてみたいな。「どうでしたか?」って。

「ド肝を抜かれる」ってこういうアルバムのことを言うんだろうなって思う。自分も10代のころに本作を聴いて「これはなんか普通のロックとは違う」って直感で分かったもん。

本作クリムゾン・キングの宮殿は、あのビートルズの「アビー・ロード」を蹴落として、見事全英1位を勝ち取った。デビューにあたってレコード会社の争奪戦も凄かったらしい。

クリムゾン・キングの宮殿はビートルズ以降のロックの方向性を最も早く決定した名作だと思います。

ちなみにこの記事、明け方に書いてるんだけど、結構この時間帯に聴くといい感じです。本当に「宮殿の中」にいるような気がして。







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