ロック

Bob Marley and The Wailers - LIVE!(1974)

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レゲエ、このカリブ海の小島ジャマイカから生まれた音楽が与えた衝撃、影響を抜きにしては、70年代以降のロック・ポップシーンは語れないと思う。

レゲエそのものは60年代にアメリカのR&Bをジャマイカ流に焼き直した、2拍目と4拍にアクセントを置いたスカが原型の音楽スタイルだったのだが、そのレゲエのスタイルだけではなく、そのスピリットを世界に広めた最大の功労者であり、唯一無比のヒーローがボブ・マーリーだった。

ボブ・マーリー率いるウェイラーズはまず、コーラス・グループとして人気を得た。当時はボブ・マーリーとバニー・ウェイラーとピーター・トッシュという強烈な個性を持つ3人組だったが、バニーとピーターはウェイラーズの世界進出の中途の74年にグループを離れ、それぞれソロ。シンガーの道を歩む。

そして、ちょうどその74年、本作ライブ!にも収録されているI Shot the Sheriffをカバーして大ヒットさせたのがエリック・クラプトンだった。そのヒットでボブ・マーリーの存在を知ったロック・ファンをノックアウトした名盤が本作ライブ!である。

本作ライブ!カリスマ性に満ちたボブ・マーリーのボーカルと存在感が圧倒的だった。そして、かなりロック色を強めたバックの演奏にのせて歌われる彼の代表曲の痛烈なメッセージが衝撃的だった。

第三世界の貧しい国からの視点で歌われるボブ・マーリーのメッセージは我々自身の立っている場所の再確認を求めるものであり、我々が豊かな生活を送っている向こう側の世界をつきたてたのだった。

そして何よりも70年代のどの音楽よりも生命力に溢れた音楽とは言えないだろうか。本作ライブ!のLively Up Yourself、Get Up, Stand Upという力強いボブ・マーリーの歌声に励まされ、No Woman, No Cryの美しさに涙した人も多いと思う。特にNo Woman, No Cryのギターソロはキースの「悪魔を憐れむ歌」のソロに匹敵する名演だと思う。

本作ライブ!をきっかけに、レゲエがパンクに与えた影響も計り知れない。クラッシュをはじめ、パンク・バンドたちが同じレベル・ミュージックとしてのレゲエを取り入れ始めた。クラッシュの「サンディニスタ」はその典型と言える。

優しさと攻撃性がここまで共存しているライブ盤はそうそうない。本作ライブ!全てのロック・ファンに捧げたい、最高のロック・アルバムだと思う。

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