ロック

The Beach Boys - Pet Sounds(1966)

更新日:

一般的にザ・ビーチ・ボーイズと言えば、お揃いのシャツに小脇にサーフィン・ボード。「サーフィンUSA」「カルフォルニア・ガール」が浮かぶ。まあ、実際はほとんどのメンバーはサーフィンなんてやらなかったんだけど。

そんなザ・ビーチ・ボーイズが1966年にリリースしたのがペット・サウンズである。リーダーのブライアン・ウィルソンは神経衰弱になったこともあり弟や従弟にツアーを任せ、これまでのサーフィン、ホッド・ロッドの奏でる陽気なサウンドを否定。ビートルズの「ラバー・ソウル」を超える作品を作ろうと彼は1人、スタジオに籠った。

理想の音を追い求めるために彼は、管弦楽器をフルに使用した。のみならず、ティンパニーやヴィブラフォン、アコーディオン、ハープシコード、テルミン、しまいには空き缶、犬の鳴き声、列車の通過音など、あらゆる「音」を本作ペット・サウンズに託した。

また、その録音方法もひたすら音を重ね、フィル・スペクターに影響を受けたザ・ビーチ・ボーイズ版の「ウォール・オブ・サウンド」を作り上げた。

しかし、ペット・サウンズが名盤と称されるのはやはり収録されている曲の素晴らしさだと思う。冒頭のWouldn't It Be Niceのキラキラしたコーラス、キャッチーなメロディー、じわりじわりと転調を重ねていくDon't Talk (Put Your Head on My Shoulder)、バート・バカラック風のインストナンバーLet's Go Away For Awhile、眠りを誘うような柔らかなイントロから高みに上っていくようなLet's Go Away For Awhile、ブライアン・ウェイルソン自身も最も気に入っていると公言しているCaroline, No。

中でも本作ペット・サウンズの最大のハイライトはやはりGod Only Knowsだと思う。凛とした導入部、タップ・ダンスのような軽いリズム、複雑なブレイクと絡み合うコーラスには息を呑む美しさがある。

そんなペット・サウンズだが、冒頭に書いた通りこれまでのサーフィン、ホッド・ロッド路線から大きく離れた本作は商業的成功を収めることができなかった。しかし、ペット・サウンズに影響を受けて作られたのがビートルズの「サージェント・ペパーズ」であることは確かで、これはポール・マッカートニーも公言している。

そのような背景もあって、ペット・サウンズは後に絶大な再評価を受けることになる。そして、いつしか「ザ・ビーチ・ボーイズの最高傑作はペット・サウンズである」という定説が定着した。

本作ペット・サウンズはザ・ビーチ・ボーイズの最高傑作のみならず、60年代を代表する名盤だと思う。

【関連記事)

The Beatles - Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band(1967)







-ロック
-, , , , , ,

Copyright© 試行錯誤するロック , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.