ブラック・ウフルはジャマイカのレゲエ・ユニット。本作レッドは1981年にリリースされた彼らの4作目にあたる。
何といってもバックがあのスライ&ロビーである。彼らの作り出す多彩なリズムによって、本作レッドはブラック・ウフルの最高傑作と言われている。
冒頭のYouth of Eglingtonは上モノはレゲエのビートを刻んでいるのだが、ビートは4ビートである。新鮮だなあ、こういうアプローチ。
Sponji Reggaeは王道のレゲエ・ナンバー。女性ボーカリストのピューマ・ジョーンズのコーラスが光る1曲。
Sistrenはダブ要素の強いナンバー。ベースが良く歌っている。気怠いグルーヴ感が最高なナンバー。エンディング近くでドラムが消えて上モノだけになるアレンジがカッコいい。
Journeyも王道のレゲエ・ナンバー。当然っちゃ当然だけど、ボーカルにボブ・マーリーの影響が窺がえる。ピューマ・ジョーンズのコーラスも良い。ドラムのオカズも光る1曲。
Utteranceもボブ・マーリーの影響を強く感じるナンバー。力強いボーカル、ベース・ラインもカッコいい。グルーヴ感に溢れた1曲。
Puff She Puffはドラムの音抜けと途中のリム・ショットが素晴らしい。さすがはスライ&ロビーだと思う。エンディングでドラムだけになるんだけど、これがまたカッコいい。
Rockstoneはドラムのリズムが凝っている。それでもレゲエ・ナンバーとして成立しているのはさすがだと思う。この曲のハイライトはやっぱりベース。良く歌ってます。
ラストのCarbineは冒頭からシンセの音が飛び交うナンバー。ラストの曲だということで、少し派手なアレンジになっている。ボーカルも力強い。途中のダブ的な展開がカッコいい。
本作レッドがリリースされたのが1981年で、クラッシュのサンディニスタが1980年。
たぶん相互にアルバムを聴きあっていたんじゃないかと想像する。ロックがレゲエに近づき、レゲエがロックに近づいていた時代だもんね。
本作レッドもロック色が強い。こういうクロス・オーバーって想像してると楽しくなってくる。
本作レッドは、普段レゲエを聴かない人にもロック感覚で聴けるオススメの1枚です。